フランスで50年間愛され続ける国民的絵本を実写映画化し、本国で大ヒットを収めた『プチ・ニコラ』が、10月9日から全国公開される。
物語の舞台は1960年代。毎日が楽しくて仕方ない主人公の小学生ニコラは、自分を愛してくれる両親や楽しい友人に囲まれ、幸せな日々を過ごしていた。そんなある日ニコラは、両親の会話から母親にもうすぐ赤ちゃんが生まれると信じ込む。創造力豊かな彼は、生まれてくる弟が両親を独り占めしてしまうのではないかという事態を妄想し、自分が必要な存在であることを示そうと両親の気を引くための行動をはじめる。やがてニコラと仲間たちはとんでもないことを思いつき、町全体をパニックに陥れてしまう。
原作の『プチ・ニコラ』は、1959年から1965年にかけてフランスの新聞『スード-ウエスト・ディモーシュ』に連載されたルネ・ゴシニとジャン・ジャック・サンペによる作品。書籍類は今では30ヶ国語以上に翻訳され1千万冊以上発行されており、フランス語を学ぶための教材として使われている。
監督・脚本を務めるローラン・ティラールは、フランス映画界の巨匠であるジャック・タチ、アルベール・ラモリス、ルイ・マル監督らを髣髴とさせながら、そこに自身のエッセンスを加え、本作を映画史に残る珠玉の作品へと昇華。また、主人公のニコラ役を、大規模なオーディションにより選ばれた、ニコラそっくりな9歳のマキシム・ゴダールが演じる。
子供たちが子供らしく、大人たちはプチ・ブルジョアになるのを憧れた古き良き時代を舞台に描かれる、純粋で何事にも真剣なニコラの成長。幼い頃の自分と重なりあい、物語の根底にある優しさや切なさを感じることができるだろう。
『プチ・ニコラ』
2010年10月9日(土)より恵比寿ガーデンシネマほか全国ロードショー
監督:ローラン・ティラール
原作:『プチ・ニコラ』ルネ・ゴシニ、ジャン=ジャック・サンペ作
脚本・脚色:ローラン・ティラール、グレゴワール・ヴィニュロン
キャスト:
ヴァレリー・ルメルシエ
カド・メラッド
サンドリーヌ・キベルラン
マキシム・ゴダール
ほか
配給:フェイス・トゥ・フェイス
(画像:©2009 Fidelite Films - IMAV Editions - Wild Bunch - M6 Films - Mandarin Films - Scope Pictures - Fidelite Studios)