『第158回芥川龍之介賞』および『第158回直木三十五賞』の受賞作品が発表された。
『芥川賞』に輝いたのは、石井遊佳『百年泥』、若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』の2作品。大阪・枚方出身でインド在住の石井遊佳は、受賞作『百年泥』で昨年に『第49回新潮新人賞』を獲得していた。主婦でもある若竹千佐子は岩手・遠野出身で、受賞作『おらおらでひとりいぐも』による『第54回文藝賞』を受賞してデビュー。新人作家同士のダブル受賞となった。
『直木賞』を受賞したのは、門井慶喜『銀河鉄道の父』。第153回と第155回も『直木賞』候補となっていた門井は、3度目の正直での受賞となった。『銀河鉄道の父』は宮沢賢治の父・政次郎の視点から賢治の生涯を描いた作品だ。
なお『芥川賞』の候補には木村紅美『雪子さんの足音』、前田司郎『愛が挟み撃ち』、宮内悠介『ディレイ・エフェクト』、『直木賞』の候補には彩瀬まる『くちなし』、伊吹有喜『彼方の友へ』、澤田瞳子『火定』、Saori名義でSEKAI NO OWARIのメンバーとしても活動している藤崎彩織の『ふたご』が選出されていた。