大人の文化祭『NEWTOWN』。カルチャーが元小学校に集結した日

多摩ニュータウンに様々なカルチャーが集結

11月11日、12日の2日間にわたって、CINRA主催の大人の文化祭『NEWTOWN』が開催されました。8月の日比谷公園での初回から、開催2度目となる今回の舞台は、イベント名にふさわしい多摩ニュータウンにあるデジタルハリウッド大学八王子制作スタジオ。元小学校だった会場に、CINRA.NETが紹介している音楽、アート、デザイン、映画、演劇、文芸など様々なカルチャーが勢揃いしました。

イベントには合計156団体が出店、全121組がトークイベントやライブに出演。ここではその当日の様子を写真と共に振返りながら紹介していきます。

会場のエントランスでは『NEWTOWN』のメインビジュアルにもなったモチーフがモニュメントとなってお出迎え
会場のエントランスでは『NEWTOWN』のメインビジュアルにもなったモチーフがモニュメントとなってお出迎え

校庭の敷地には「Gourmet Street Food」のフードカーや、CINRA.STOREによる『東京カルチャーマーケット』、「Anonymous Camp Tokyo」のテントが並びました。

「Gourmet Street Food」
「Gourmet Street Food」

BOOK TRUCK
BOOK TRUCK

『東京カルチャーマーケット by CINRA.STORE』
『東京カルチャーマーケット by CINRA.STORE』

『東京カルチャーマーケット by CINRA.STORE』
『東京カルチャーマーケット by CINRA.STORE』

『東京カルチャーマーケット』とんぼ先生による似顔絵
『東京カルチャーマーケット』とんぼ先生による似顔絵

「Anonymous Camp Tokyo」
「Anonymous Camp Tokyo」

「Anonymous Camp Tokyo」
「Anonymous Camp Tokyo」

他にも『NEWTOWNレーベルマーケット』や、地元のベーカリーやロースター、野菜を販売する『多摩ニュータウンマーケット』が賑わいを見せていました。東京文化創造都市計画による『感謝タイヤまつり』のテントでは、タイヤを貸出し。タイヤを引きながらショッピングを楽しむ、少し変わった様子も……。

『多摩ニュータウンマーケット』
『多摩ニュータウンマーケット』

東京文化創造都市計画『感謝タイヤまつり』
東京文化創造都市計画『感謝タイヤまつり』

会場にはタイヤを引きながら歩く人がちらほら……
会場にはタイヤを引きながら歩く人がちらほら……

校庭をさらに奥に進むと『Happy hour! by HereNow』による国際色豊かな選曲のDJとアジア各国の創作サワーのフードカートが現れます。Anonymous Camp Tokyoによる作家自身が空間演出を行うグループ展『森のギャラリー』の作品展示や、スノーピーク(Snow Peak)社による休憩スペースもあり、校庭とはまたひと味違った雰囲気の憩いの場になっていました。

『Happy hour! by HereNow』Soi48によるDJ
『Happy hour! by HereNow』Soi48によるDJ

校庭に残された遊具で遊ぶ子供たちの姿も
校庭に残された遊具で遊ぶ子供たちの姿も

校庭中央には「NEWTOWNやぐら」が出現。日本大学ジャグリングサークルによる大道芸や立体映画館のパフォーマンス、そして地元・松が谷高校和太鼓部による迫力満点の演奏が繰り広げられました。

日本大学ジャグリングサークルのパフォーマンス
日本大学ジャグリングサークルのパフォーマンス

松が谷高校和太鼓部による演奏
松が谷高校和太鼓部による演奏

豪華出演者による入場自由のフリーライブ

校庭に隣接する体育館はその名も『特別音楽地区「体育館FREE」』と題したライブハウス空間。おとぎ話やTempalay、トリプルファイヤー、コトリンゴ、DJみそしるとMCごはん、そして曽我部恵一など、豪華ラインナップによる無料ライブで終始賑わいました。学生時代の文化祭を振り返り、体育館で音楽を聴く体験を懐かしく感じる方も多くいたようです。

おとぎ話
おとぎ話

終始盛況だった体育館内
終始盛況だった体育館内

Tempalay
Tempalay

トリプルファイヤー
トリプルファイヤー

コトリンゴ
コトリンゴ

DJみそしるとMCごはん
DJみそしるとMCごはん

曽我部恵一
曽我部恵一

他にも、ミト(クラムボン)とオーイシマサヨシ、Tom-H@ckによるアニソンの熱いポイントを語る『アニソン座談会 supported by VOCALOID Keyboard』(特集:アニソン、舐めたらアカン。ミト×OxTによる「アニソン座談会」)や、サザン愛あふれるステージを見せてくれた桑田研究会バンド、明日のアーによるコントなど、彩りも豊か。会場内には、卓球台が置かれていたりと遊び心もくすぐる空間でした。

『アニソン座談会 supported by VOCALOID Keyboard』
『アニソン座談会 supported by VOCALOID Keyboard』

Damon & Naomi
Damon & Naomi

バレーボウイズ
バレーボウイズ

桑田研究会バンド
桑田研究会バンド

ラッキーオールドサン
ラッキーオールドサン

jizue
jizue

明日のアー
明日のアー

実力派ミュージシャンが、マイクを通さずに生歌を披露

音楽室で行われたのは『NEWTOWNフォークジャンボリー』。マイクを通さず、アコースティックギター1本(もしくはピアノ)と生声のみの弾き語りをするというミュージシャン泣かせな企画に、実力派ミュージシャンが揃いました。普段のライブでは聴くことができないミュージシャンの生歌を聴くことができる貴重な機会。その歌声ももちろんですが、真剣に聴き入る来場者の方々の様子も強く印象に残りました。

ベントラーカオル(クウチュウ戦)
ベントラーカオル(クウチュウ戦)

あきお
あきお

五味岳久(LOSTAGE)
五味岳久(LOSTAGE)

佐々木健太郎(Analogfish)
佐々木健太郎(Analogfish)

折坂悠太
折坂悠太

カネコアヤノ
カネコアヤノ

 

白波多カミン
白波多カミン

MIZ
MIZ

三船雅也(ROTH BART BARON)、岡田拓郎(ex.森は生きている)
三船雅也(ROTH BART BARON)、岡田拓郎(ex.森は生きている)

戸渡陽太
戸渡陽太

原田夏樹(evening cinema)
原田夏樹(evening cinema)

有馬和樹(おとぎ話)
有馬和樹(おとぎ話)

SaChi(harineko)with 松坂勇介(lowtide)
SaChi(harineko)with 松坂勇介(lowtide)

加藤修平(NOT WONK)
加藤修平(NOT WONK)

中野陽介(Emerald)
中野陽介(Emerald)

新津由衣とAZUMA HITOMIの「新世界★虎の穴」による『新世界★虎の穴 課題授業 meets VOCALOID Keyboard』では、VOCALOID Keyboardを使って作った新曲を、その場でアレンジ作業を実践しながら初披露しました。(特集:新津由衣&AZUMA HITOMI、なぜタイガーマスク姿で活動中?

新世界★虎の穴
新世界★虎の穴

ゲームからヒップホップ、様々な音楽が奏でられる給食室

給食室をBoilerRoomと読み替え、給食室の名残が残る空間で音楽イベントをしてしまおうというのが『給食室 たまたまBoilerRoom』。1日目は特別ゲストに不朽の名作ゲーム『MOTHER1・2』の音楽を担当したChip Tanakaを迎え、DE DE MOUSEやNyantora(a.k.a.ナカコー)がテレビゲームやゲーム音楽からインスパイアされた秘蔵プレイリストを披露する音楽イベントを開催。それぞれの音楽家が『NEWTOWN』や「VIDEO GAME」へのオマージュとも言えるようなレアプレイを披露しました。

DE DE MOUSE
DE DE MOUSE

 

Nyantora(a.k.a.ナカコー)
Nyantora(a.k.a.ナカコー)

Chip Tanaka
Chip Tanaka

2日目にはMARIA(SIMI LAB)や、高山明 / Port Bの劇場公演として話題になった『ワーグナー・プロジェクト』からワーグナー・クルーが登場し、リアルなヒップホップを披露。その後『New Calm Down』と題した落ち着いた音楽を楽しむ空間へ転調し、最後はオルタナティブフォークミュージックバンドArrepentimientoの初パフォーマンスが披露されました。

MARIA from SIMI LAB
MARIA from SIMI LAB

ワーグナー・クルー
ワーグナー・クルー

ワーグナー・クルー
ワーグナー・クルー

ワーグナー・クルー
ワーグナー・クルー

『New Calm Down』よりBADDEST UNITY
『New Calm Down』よりBADDEST UNITY

『New Calm Down』よりVegpher
『New Calm Down』よりVegpher

『New Calm Down』よりcokiyu
『New Calm Down』よりcokiyu

『New Calm Down』よりArrepentimiento
『New Calm Down』よりArrepentimiento

ニュータウンについて、ニュータウン「から」語る美術展

『ニュー・フラット・フィールド』は、ニュータウン「について」語るのではなく、ニュータウン「から」語ることを目指して企画された美術展。撮影者不明のニュータウンで撮られた写真作品をはじめ、風景に少女が佇む絵画やニュータウンの街でプロレスが繰り広げられる映像作品、校舎の廊下を水拭きするパフォーマンスまで、多様な表現が展開されました。(特集:なぜ「郊外」は語られない?ニュータウン発の現代美術展で考える

左から:石井友人『Subimage(greenhouse botanical garden)』(2017年)、『マイタウン』(2017年) / Photo:Katsura Muramatsu
左から:石井友人『Subimage(greenhouse botanical garden)』(2017年)、『マイタウン』(2017年) / Photo:Katsura Muramatsu

左から:Candy Factory Projects『この土地は私のもの』(2017年)、『オンライン広告集 2003-2016』(2003-2016年) / Photo:Katsura Muramatsu
左から:Candy Factory Projects『この土地は私のもの』(2017年)、『オンライン広告集 2003-2016』(2003-2016年) / Photo:Katsura Muramatsu

小林のりお『LANDSCAPES』(1987年) / Photo:Katsura Muramatsu
小林のりお『LANDSCAPES』(1987年) / Photo:Katsura Muramatsu

関優花『澄む/濁る』(2017年) / Photo:Katsura Muramatsu
関優花『澄む/濁る』(2017年) / Photo:Katsura Muramatsu

特に触れておきたいのは、この美術展が校舎の2階フロア全域を使用していたこと。そのことで、他の目的でこのイベントに訪れた方、普段は現代美術のギャラリーに足を運ぶことのない方に、この展示を見る機会が生まれました。

左から:かつしかけいた「『生きられたニュータウン』装画」(2015年)、中島晴矢「バーリ・トゥード in ニュータウン ーパルテノンー」(2017年)
左から:かつしかけいた「『生きられたニュータウン』装画」(2015年)、中島晴矢「バーリ・トゥード in ニュータウン ーパルテノンー」(2017年)

左から:門眞妙『あなたの夢を見ている』(2017年)など13点、佐々木友輔『土瀝青 asphalt / infinite loop 2』(2013-2016年)、『Geography via Film / Mihama American Village 20170914』(2017年)、今和泉隆行(地理人)「中村市空想地図 改訂の軌跡」(2017年)など6点 / Photo:Katsura Muramatsu
左から:門眞妙『あなたの夢を見ている』(2017年)など13点、佐々木友輔『土瀝青 asphalt / infinite loop 2』(2013-2016年)、『Geography via Film / Mihama American Village 20170914』(2017年)、今和泉隆行(地理人)「中村市空想地図 改訂の軌跡」(2017年)など6点 / Photo:Katsura Muramatsu

左より:かつしかけいた「『ビンダー vol.4 特集 | 高畑勲」装画オモテ』(2016年)、『かつしかしか 高砂団地』(2013年)、「『ビンダー vol.4 特集 | 高畑勲』装画ウラ」(2016年)、佐藤研吾「一度、大地を眺め見るための椅子 その1」(2017年)、「一度、大地を眺め見るための椅子 その2」(2017年)小林健太「自動車昆虫論」(2017年) / Photo:Katsura Muramatsu
左より:かつしかけいた「『ビンダー vol.4 特集 | 高畑勲」装画オモテ』(2016年)、『かつしかしか 高砂団地』(2013年)、「『ビンダー vol.4 特集 | 高畑勲』装画ウラ」(2016年)、佐藤研吾「一度、大地を眺め見るための椅子 その1」(2017年)、「一度、大地を眺め見るための椅子 その2」(2017年)小林健太「自動車昆虫論」(2017年) / Photo:Katsura Muramatsu

原田裕規『家』(2017年)、山根秀信『オブジェー風景(THE BIG㈰)」』(2004年) / Photo:Katsura Muramatsu
原田裕規『家』(2017年)、山根秀信『オブジェー風景(THE BIG㈰)」』(2004年) / Photo:Katsura Muramatsu

また会期中は、ニュータウンに関連したゲストを招いたトークイベントも開催され、校舎2階のフロアは会期を通してニュータウンについて語り合う場となりました。

左より:石井友人、中島晴矢、原田裕規、佐々木友輔、小林のりお、佐藤研吾 / Photo:Katsura Muramatsu
左より:石井友人、中島晴矢、原田裕規、佐々木友輔、小林のりお、佐藤研吾 / Photo:Katsura Muramatsu

学校では教えてくれなかったこと、今こそ知りたいこと。本当の学びを『大人の学校』で

「カルチャーシフト」をテーマに、学校では教えてくれなかったこと、今こそ知りたいことを、「みんなでクラフトビールを片手に語り合おう」という『大人の学校』。教室では、トークショーから、ワークショップ、飲み会まで、会期を通していろいろな学びがありました。

『大人の学校:コンプレックス文化論 天然パーマを守り続けるわけ』は、バンド「おとぎ話」の有馬和樹(Vo,Gt)と、武田砂鉄によるトークイベント。「今どのように天然パーマと向き合っているのか」というテーマに話し合われた内容に、参加者はコンプレックスをアイデンティティーにシフトするヒントが見いだせたのではないでしょうか。

左から:有馬和樹(Vo,Gt)と、フリーライター・武田砂鉄
左から:有馬和樹(Vo,Gt)と、フリーライター・武田砂鉄

ビール片手にトークを聞く
ビール片手にトークを聞く

11月11日は「ベースの日」。『大人の学校:楽器の深さを知って音楽の聴き方をカルチャーシフト 〜ベース編〜』では、柏原譲(Polaris / フィッシュマンズ)と是永亮祐(雨のパレード)をお迎えし、自分のベースフレーズに対するこだわりを語ったり、それぞれが思う「すごいベースフレーズ」をその場で弾いたりと、アツい「ベース談義」を繰り広げました。

柏原譲(Polaris / フィッシュマンズ)
柏原譲(Polaris / フィッシュマンズ)

是永亮祐(雨のパレード)
是永亮祐(雨のパレード)

近年人気のクラフトビール。『大人の学校:CRAFT BEER ROOM特別編』では、何となく味わってみたことはあるけれど、いまさら聞けない「クラフトビールって何?」という基本から始まり、クラフトビールと「Bean to Bar Chocolate」のチョコレートと合わせた飲み比べを楽しみました。「甘いものにビールなんて」という常識を覆す、こだわりのチョコレートとクラフトビールの新発見の味わいがあったようです。

『大人の学校:CRAFT BEER ROOM特別編』でのひとコマ
『大人の学校:CRAFT BEER ROOM特別編』でのひとコマ

お弁当に欠かせないおにぎり。『大人の学校:おにぎりCRAFT 手作りおむすび×クラフトビールの不思議な縁むすび』では、東京で一番古いおにぎり屋「宿六」三代目店主の三浦洋介が参加者だけにこっそり教えるちょっとした工夫を伝授しました。さらに、ビールとおにぎりの具を自分たちでマッチさせるというチャレンジも行いました。

 

おにぎりの具とビールを自分たちでマッチさせた
おにぎりの具とビールを自分たちでマッチさせた

少しだけ似顔絵がうまくなれば、大切な人へのプレゼントに、キュートなアクセントを加えられるかも。『大人の学校:漫画家・大橋裕之の似顔絵教室 人物の特徴ってどう捉える?』では、プロの漫画家・大橋裕之が、イラストのちょっとした工夫を教えました。皆さん、ビール片手にゆるくイラストを楽しんでいた様子でした。

大橋裕之が似顔絵のちょっとした工夫を伝授
大橋裕之が似顔絵のちょっとした工夫を伝授

思い思いに似顔絵を描く参加者
思い思いに似顔絵を描く参加者

小学校の教室が、まるで「家飲み」の雰囲気に。『大人の学校:ミュージシャンの「飲みトーク」を覗き見!』では、MICO(SHE IS SUMMER)、GOMESS、MCに芦沢ムネトを招き、ミュージシャンたちが普段オフの時間にやっているような「飲みトーク」が実現しました。どんなトーク内容だったかは、内緒です……。

左から:芦沢ムネト、MICO(SHE IS SUMMER)、GOMESS
左から:芦沢ムネト、MICO(SHE IS SUMMER)、GOMESS

見たかったあの映画の上映、話題の劇団による貴重な公演

『大人の映画祭 ニュータウン・シネマ・パラダイス』では教室で映画を上映。上映作品は『PARKS パークス』『ハンナだけど、生きていく!』『アメリカン・スリープオーバー』『キングス・オブ・サマー』と、見たくてみ見れなかった、もしくはもう一度見たい、というような名作ぞろい。

『大人の映画祭 ニュータウン・シネマ・パラダイス』会場
『大人の映画祭 ニュータウン・シネマ・パラダイス』会場

教室内は、映画愛で溢れた空間
教室内は、映画愛で溢れた空間

ヒップホップシーンのカリスマ2PACが出演した『ジュース』の上映後は、MARIA(SIMI LAB)と渡辺志保(音楽ライター)による2PACの魅力を語るトークイベントが行われました。(特集:「私は2PACに救われた」 MARIA(SIMI LAB)×渡辺志保対談

MARIA(SIMI LAB)、渡辺志保(音楽ライター)
MARIA(SIMI LAB)、渡辺志保(音楽ライター)

TAMA CINEMA FORUMとの共同企画による安川有果監督作『永遠の少女』と堀江貴大監督作『MANICURE』の上演後には、両監督と女優・澁谷麻美をお迎えし、ゆるく映画談義に盛り上がりました。

左から:澁谷麻美、堀江貴大監督
左から:澁谷麻美、堀江貴大監督

文化祭といえば、やっぱり演劇。大盛況だった中国ツアーを終えたばかりの贅沢貧乏『みんなよるがこわい』が公演されたのは家庭科室。いま話題の劇団による小学校での公演は、人数が限定されたとてもプレミアムな時間になりました。最終公演が終わる頃は、日もすっかり暮れている時間。その暗い夜の帰り道も、演出のひとつだったのかもしれません。

家庭科室で公演された贅沢貧乏『みんなよるがこわい』
家庭科室で公演された贅沢貧乏『みんなよるがこわい』

熱気あふれる闇鍋表現祭から、人生相談、マニア垂涎のレコード販売も

イベント中でもっともエネルギッシュだったのが『オルギア視聴覚室』です。「闇鍋表現祭」という表現がふさわしい、小劇場やライブハウス等で活動する個人、団体で構成されるごった煮状態のタイムテーブルで、会場は常時満員。会場内は出演者の熱気に溢れていました。

体にやさしいパンク
体にやさしいパンク

レティクル座
レティクル座

パブロ学級
パブロ学級

毎回来場者を唸らせるセレクションで好評のレコードフェア『音コレ』が今回『NEWTOWN』で出張開催。『第三回 音コレ -音盤コレクション2017-』としてマニア垂涎のレコード達を大放出しました。こちらは打って変わって、黙々と真剣な眼差しでディグる方々の静かな熱気が終始ビシバシと感じられる空間でした。

『第三回 音コレ -音盤コレクション2017-』
『第三回 音コレ -音盤コレクション2017-』

『第三回 音コレ -音盤コレクション2017-』
『第三回 音コレ -音盤コレクション2017-』

連続講座『バイトやめる学校&途中でやめる直売2days』では、山下陽光のハンドメイドファッションブランド「途中でやめる」の直売と著書『バイトやめる学校』を元にした相談会を実施しました。

CINRAの新たなライフ&カルチャーメディア『She is』は保健室で『She isの大人の保健室』を開催しました。青柳文子と平野紗季子による『たべものから母のことを考える』トークイベントや、小谷実由と秦レンナによる『恋愛保健室』を実施。また多彩なゲストが多種多様な方法であなたのお悩みを解決する『お悩み相談ベッド』、『She is』のコントリビューターによるzineや作品などを販売する『She is Girlfriends Shop』を行いました。

青柳文子×平野紗季子『たべものから母のことを考える』 / 平野紗季子、青柳文子
青柳文子×平野紗季子『たべものから母のことを考える』 / 平野紗季子、青柳文子

小谷実由×秦レンナ『恋愛保健室』 / 左から:秦レンナ、小谷実由
小谷実由×秦レンナ『恋愛保健室』 / 左から:秦レンナ、小谷実由

小谷実由
小谷実由

『She is Girlfriends Shop』に並んだ作品たち
『She is Girlfriends Shop』に並んだ作品たち

チーム未完成による「未完成メンバーにお悩み相談&未来のお告げ似顔絵〈ラッキーカラーパンステッカー付〉」
チーム未完成による「未完成メンバーにお悩み相談&未来のお告げ似顔絵〈ラッキーカラーパンステッカー付〉」

落語、ラップから、音楽業界キーパーソンのディープな話までを網羅。高級スピーカーでの視聴会も

『チャットルーム』と題された図工室では、年齢・性別を超えていろんな人に、てびろく・きらくに楽しんでもらえる落語会『落語てびらき』にはじまり、「和」のヒップホップ界の巨匠、DJ KRUSHが自身初のラップアルバム『軌跡』について語った『RED BULL MUSIC FESTIVAL TOKYO 2017 LECTURE WITH DJ KRUSH』といった専門的な内容まで、幅広い内容が展開されました。

瀧川鯉八 / 『落語てびらき』での様子
瀧川鯉八 / 『落語てびらき』での様子

左から:チプルソ、DJ KRUSH、Meiso
左から:チプルソ、DJ KRUSH、Meiso

北沢夏音と与田太郎が現在の渋谷系再興について考察する『90年代といま』や、カルチャーの前線を進むライター同士ならではのスリリングなトークが展開された、柴那典×武田砂鉄『音楽を書く、カルチャーを書く』。インディペンデントシーンで「居場所」を作る面白さと難しさについて語られた『「インディペンデントでいこう」安孫子真哉(KiliKiliVilla / ex.銀杏BOYZ)×五味岳久(LOSTAGE)』と、音楽業界で活躍するキーパーソンの本音が聴ける貴重な機会だったのではないでしょうか。

北沢夏音
北沢夏音

与田太郎(KiliKiliVilla / Wonder Release / HORIZON)
与田太郎(KiliKiliVilla / Wonder Release / HORIZON)

左から:柴那典、武田砂鉄
左から:柴那典、武田砂鉄

左から:安孫子真哉(KiliKiliVilla)、五味岳久(LOSTAGE)
左から:安孫子真哉(KiliKiliVilla)、五味岳久(LOSTAGE)

高級スピーカーを備えた視聴室では、音楽を実際に聴くことを目的にしたイベントが繰り広げられました。ROTH BART BARONの首謀者・三船雅也と岡田拓郎(ex.森は生きている)に海外と日本でのレコーディングの違いや、「ミックス」のこだわりついて話していただいた『ROTH BART BARON「dying for」視聴会&レコーディング談義』。

左から:三船雅也(ROTH BART BARON)、岡田拓郎(ex.森は生きている) 
左から:三船雅也(ROTH BART BARON)、岡田拓郎(ex.森は生きている)

『Polaris「走る」先行視聴会&柏原譲トーク』では柏原譲(Polaris)をゲストに迎え、新作の解説や裏話しなど、ここでしか聞けないトークを交えながら世界最速先行試聴会を行いました。

柏原譲(Polaris / フィッシュマンズ)
柏原譲(Polaris / フィッシュマンズ)

5年間にわたりニューヨークの大学生たちに日本の音楽をレクチャーしてきたライター・今津甲がたどりついた新たな視点が披露された『誰も語らなかった日本の音楽』。

今津甲
今津甲

SpotifyやApplemusicなどの音楽配信サービスの登場で変化した音楽シーンの中で、新しい音楽の楽しみ方について語られた『Spincoaster×DIGLE「新しい音楽の楽しみ方」トークセッション』。

左から:西村謙大(株式会社CotoLab. 代表取締役)、野島光平(株式会社Spincoaster 取締役COO)
左から:西村謙大(株式会社CotoLab. 代表取締役)、野島光平(株式会社Spincoaster 取締役COO)

音楽評論家の田中宗一郎、音楽ジャーナリストの宇野維正、柴那典を迎え、2017年という時代を考える『田中宗一郎 presents「2017 On the Tracks」』。

左から:音楽ジャーナリストの柴那典、宇野維正、田中宗一郎
左から:音楽ジャーナリストの柴那典、宇野維正、田中宗一郎

田中宗一郎
田中宗一郎

終始大盛況だった『NEWTOWN』。来場者の反響は?

駆け足で写真とともに振り返ってみた『NEWTOWN』。来場者の反応はどうだったのでしょうか? ここでは主なTwitterでの声を紹介します。

子供の頃の学校は、必ずしも良い思い出だけではないこともあると思います。来場者の方や出演者の方からは、こんな声も。

改めて振返ると『NEWTOWN』とはどんなイベントだったのでしょうか?

また次回の『NEWTOWN』で皆さんとお会いできることを願っています。

イベント情報
『NEWTOWN』@多摩ニュータウン

2017年11月11日(土)、11月12日(日)
会場:東京都 多摩センター デジタルハリウッド大学 八王子制作スタジオ(旧 八王子市立三本松小学校)
時間:12:00~19:00
ラインナップ:
『Gourmet Street Food』 by FOOD CART GASTRONOMIE
『BOOK TRUCK』
『Anonymous Camp Tokyo in NEWTOWN』
『東京カルチャーマーケット by CINRA.STORE』
『NEWTOWNレーベルマーケット』
『多摩ニュータウンマーケット』
『Happy hour! by HereNow』
東京文化創造都市計画『感謝タイヤまつり』
『森のギャラリー by Anonymous Camp Tokyo』

『特別音楽地区「体育館FREE」』
『アニソン座談会 supported by VOCALOID Keyboard』
『NEWTOWNフォークジャンボリー』
『新世界★虎の穴 課題授業 meets VOCALOID Keyboard』

『大人の学校:コンプレックス文化論 天然パーマを守り続けるわけ』
『大人の学校:楽器の深さを知って音楽の聴き方をカルチャーシフト ~ベース編~』
『大人の学校:CRAFT BEER ROOM特別編 こだわりのチョコレートとクラフ トビールで味わい新発見』
『大人の学校:おにぎりCRAFT 手作りおむすび×クラフトビールの不思議な縁むすび』
『大人の学校:漫画家・大橋裕之の似顔絵教室 人物の特徴ってどう捉える?』
『大人の学校:ミュージシャンの「飲みトーク」を覗き見!』

『落語てびらき』
『90年代といま』
『RED BULL MUSIC FESTIVAL TOKYO 2017 LECTURE WITH DJ KRUSH @「NEWTOWN」音楽持論展開特講』
柴那典×武田砂鉄『音楽を書く、カルチャーを書く』
『「インディペンデントでいこう」安孫子真哉(KiliKiliVilla / ex.銀杏BOYZ)×五味岳久(LOSTAGE)』

『ROTH BART BARON「dying for」視聴会&レコーディング談義』
『Polaris「走る」先行視聴会&柏原譲トーク』
『誰も語らなかった日本の音楽』
『Spincoaster×DIGLE「新しい音楽の楽しみ方」トークセッション』
『田中宗一郎 presents 「2017 On the Tracks」』

『オルギア視聴覚室』
連続講座『バイトやめる学校&途中でやめる直売2days』

『She isの大人の保健室 in NEWTOWN』
青柳文子×平野紗季子『たべものから母のことを考える』
小谷実由×秦レンナ『恋愛保健室』
『お悩み相談ベッド』
『She is Girlfriends Shop』

料金:入場無料(一部プログラムは有料)



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